プロジェクト

研究室で取り組んでいるプロジェクトと、他機関との共同研究を紹介しています。

研究室のプロジェクト

人流ビッグデータによる観光地の誘致圏分析と評価技術の開発

スマートフォンGPS由来の位置情報ビッグデータから観光地域の誘致圏を推定し、形状・重なり・時間変化を分析する手法を開発しています。誘致圏とは、その観光地域に来訪者を送り出している地域の広がりのことで、店舗の出店計画などで使われる商圏に近い概念です。箱根町の事例から始め、全国500あまりの観光地域の類型化へと広げました。また、誘致圏の重なりから観光地域どうしの競合と補完の関係を分析する方法や、誘致圏の指標が実際の来訪をどれだけ説明できるかの検証も進めています。

観光地誘致圏のダッシュボードデモ

分析の結果を、様々な地域から選んで確かめられるようにしたデモ画面です。誘致圏の範囲を示した地図、来訪者の出発地の構成、近隣の観光地域との比較をみられます。研究室内と共同研究先に公開しています。

  • 誘致圏
  • 観光動態
  • 人流データ
  • ビジュアライゼーション
  • 観光マーケティング
  • ダッシュボード

観光地誘致圏の時空間特性を把握する探索的分析技術と動的可視化手法の構築(日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)、2024年4月〜2027年3月、研究代表者: 杉本興運)

2025.11.25 観光地誘致圏分析の成果を発表2024.11.05 人流データ活用研究の論文発表(2024.10)

バーチャルツアーの開発とSTEAM教育

360度画像、3Dモデル、AIチャットボットを統合したバーチャルツアーを開発し、東洋大学の公式コンテンツとして公開しました。高校生の進学先選びと学内の案内に使われています。利用のログと利用者へのユーザビリティ評価の調査をもとに改良を重ねています。開発過程で得られた知見を、STEAM教育教材というかたちで学生にも還元しています。

白山キャンパスバーチャルツアー

東洋大学白山キャンパスを、美麗な360度画像と都市3Dモデルで巡り、AIチャットボットが施設について解説したりモデルコースを提案します。第3版では多言語対応を5言語に広げ、操作ガイドや教室シーン、キャンパスクイズを加えました。あわせて測定基盤を強化し、通常のアクセス解析に加えてシーン回遊や機能利用頻度までを集計できるようにしています。

  • 360度パノラマ画像
  • 3Dモデル
  • AIチャットボット
  • アクセスログ分析
  • ユーザビリティ評価
  • バーチャルツアー
  • Webアプリ

多機能型観光ストリートビューを活用したSTEAM教育推進プロジェクト(東洋大学 教育力強化事業、2024年4月〜2029年3月、代表: 杉本興運)

www.toyo-hakusan-vtour.com2026.10.01 白山キャンパスバーチャルツアー第3版を公開!2025.12.01 白山キャンパスバーチャルツアー第2版を公開!

宿泊レビューの感情分析と経営活用

宿泊施設のレビューを BERT や LLM などの言語モデルで分類・スコア化し、何が満足を生み何が不満につながるかを施設別・地域別に比べます。箱根の宿泊施設を対象にした検証から始め、全国の観光地へ広げています。分類の精度を複数のモデルで比較し、経営の判断に使える水準かを確かめることも主題にしています。

顧客レビュー評価分析システム 開発中

大量のレビューデータの分類とスコア化の結果を、施設別・地域別・時期別に見比べることを可能にし、かつ評価の高低がどの要素から来ているかを追えるようにします。それにより、顧客満足度向上へのインサイトを取得し、施設経営に役立てる方法を検討しています。

  • レビューデータ
  • BERT
  • LLM
  • 感情分析
  • テキストマイニング
  • トピックモデル
  • 体験評価

山浦ひなの・杉本興運(2026)「宿泊レビューに基づくホテルと旅館の顧客満足・不満の構成要因分析−BERTopicと共起ペア分析を用いて−」『観光研究』(採択済).

旅行パーソナリティ分析と診断エンジン

旅行者が何に動かされ、何を選ぶのかを全国規模の調査から測り、旅行パーソナリティとして類型化します。性格、動機、様式、嗜好を層に分けて捉える枠組みを作り、目的地の特徴との対応を分析しています。結果は、回答から旅行者タイプを判定する診断エンジンとして実装し、推薦の根拠を示せるかどうかを検証しています。

診断エンジンアプリの試作

質問への回答から旅行者タイプを判定し、型に応じた目的地を自動で提示する仕組みです。実際の日本人の旅行意向に関するアンケート調査データを元に構築した指標や手法を使っています。

  • アンケート調査
  • 統計解析
  • 類型化
  • 診断エンジン
  • 旅先推薦
  • Webアプリ

tabichara.com2026.09.26 旅タイプ診断の公開とツーリズムEXPOでの発表

自治体と連携した観光まちづくり PBL

東京都と公益財団法人東京観光財団が実施する学生インターン事業「協働型課題解決ワークショップ」に参加しています。都内の観光協会が抱える課題に対して、学生のゼミが観光協会と協働で調査と企画を行い、地域の取り組みに新しい視点を持ち込むことを目的とした事業です。本研究室は学部ゼミの PBL として取り組み、小平市(2023)、昭島市(2024)、八王子市(2025)で観光プロモーションやモデルルートを学生が企画し、市や観光協会へ報告しました。

www.tcvb.or.jp/jp/news/2026/0406_75042026.01.27 八王子でのプロジェクト成果報告2025.02.08 昭島の観光PRプロジェクト成果報告

ビジネスプランの企画やコンテストへの参加

学部3年生が観光の課題に応じた新規事業を提案し、学部主催のコンテストに毎年参加しています。本研究室では、データやデジタル技術を使って課題を解く、観光DXと掛け合わせたテーマに取り組んでいます。

2025.01.30 観光ビジネスプランの企画(2024年度)2024.02.19 ジオテクノロジーを活用したビジネスモデルの企画2024.01.26 観光ビジネスプランコンテンスト2023@東洋大

新規・継続(2023年度〜)

イベント開催が周辺商業施設の来訪人流にもたらす影響

  • ライブ・エンタテインメントのイベント開催が、周辺の商業施設への来訪人流にどのような波及をもたらすかを実証的に分析します。
  • 東京大学空間情報科学研究センター(CSIS)との共同研究(課題番号1594、2026年9月〜2027年3月、代表:杉本興運)
  • 課題のページ: イベント開催が周辺商業施設の来訪人流に及ぼす影響の実証分析

ジオテクノロジー活用ビジネス

大学観光教育の質検証

  • 大学の観光教育の効果について定量的な分析から検証します。
  • 中長期での効果に着目した高等観光教育の評価(代表:栗原剛)

栗原剛・新庄瑳やか・内田彩・杉本興運・佐野浩祥(2025)「観光学のコンピテンシーとは何か? 卒業生インタビューを踏まえた考察」『観光学研究』24, pp.13-31.
栗原剛・内田彩・佐野浩祥・杉本興運・新庄瑳やか(2024)「質保証に着目した近年の高等観光教育に関するレビュー」『観光学研究』23, pp.59-74.

人流ビッグデータの利活用

  • 人流ビッグデータを観光地マネジメントにどう利活用するのかについて研究します。
  • 土木学会 土木計画学研究委員会「汎化加工された位置情報履歴データの有効活用に関する研究小委員会」(小委員長:古屋秀樹、活動期間 2023年11月〜2026年11月)に参画しています。携帯電話の位置情報から作られた履歴データについて、移動手段やトリップ目的の推定精度を高めること、観光計画・交通計画・都市計画への活用を広げることを目的とした小委員会です。
  • 本研究室は、提供される非集計のODデータを用いて、観光目的の流動の把握と観光地マネジメントへの応用を担当しています。
  • 小委員会のページ: 汎化加工された位置情報履歴データの有効活用に関する研究小委員会

終了(2020〜2022年度)

新たな地域観光統計指標の開発

  • 観光関連のビッグデータを基にした新しい地域観光統計を開発します。
  • 科研費(基盤B)「データフュージョンによる時空間解像度の高い地域観光統計整備に関する研究」(代表:清水哲夫)など

新型コロナ・特別プロジェクト

  • コロナ禍が観光へもたらした様々な影響について、実証的な分析を行い、今後の復興や対策を提案していきます。
  • 日本観光研究学会分科会「新型コロナ・特別プロジェクト」定量チーム(代表:古屋秀樹)

夜間経済とナイトライフ観光

  • 都市から自然まで様々なナイトライフ観光の動向から、夜の経済の発展可能性について検討します。
  • 日本観光研究学会分科会「ナイトライフ観光とナイトタイムエコノミーに関する研究」(代表:池田真利子)など

観光地マネジメントと新技術

  • 観光地マネジメントにおける新技術導入の可能性について検討していきます。
  • 日本観光研究学会と日本観光振興協会の合同によるプロジェクト(代表:清水哲夫)

終了(〜2019年度)

若者と地域観光

  • 若者の観光行動と地域受容基盤を明らかにし、将来の観光市場予測などに役立つ知見を導出します。
  • 日本観光研究学会分科会「若者の観光行動と地域受容基盤に関する研究」(代表:杉本興運)など

インバウンド観光の地域的展開

  • 都市や地方の地域を事例に、インバウンド観光の進展に伴う観光地の変化や現状の課題を明らかにします。
  • 東京大学CSIS共同研究「持続的な都市観光地のマネジメントに向けた地域動態・観光動態に関する総合的研究」(代表:杉本興運)など

国際都市の観光MICE戦略

  • 国際都市である東京、シンガポール、ブリュッセルの観光MICE戦略の比較研究をします。
  • 首都大学東京改革推進費「東京MICE戦略のための効果的な空間活用方策を実現するための基礎研究」(代表:杉本興運)

観光ジェントリフィケーション

  • 再開発などによって地域が高級化する過程での様々な変化(住民階層、文化、景観など)や課題について検討します。
  • 研究環「大都市圏のジェントリフィケーション の研究」(代表:菊地俊夫)など

UENO PROJECT

東京を代表する都市観光地である上野にて、4年間にわたって観光地マネジメントや歴史編纂に関する産学官連携プロジェクトを展開してきました。
記念史の制作、回遊行動調査、イベント効果測定、文化施設実習、国際交流などを通して、様々な方々とコラボさせていただきました。首都大学東京(現・東京都立大学)に在籍していた頃のプロジェクトです。
詳しくは特設サイトにて → UP:UENO Project