活動記録 / 研究
旅タイプ診断の公開とツーリズムEXPOでの発表
旅行のしかたと観光の好みから旅タイプを診断し、その人に合う旅先を提案するWebサービス「タビキャラ」を公開しました。9月24日・25日には、ツーリズムEXPOジャパン2026(東京ビッグサイト)の東洋大学ブースで、学部3年生4名が発表を行いました。

きっかけは学生の発案
もとは、当時学部2年生だった学生が「TripType9」という名前で考えたものです。2026年1月の東洋大学国際観光プランニングコンテストで発表したのが最初でした。
出発点にあったのは、旅行の行き先がランキングや口コミの上位に左右されやすい、という問題意識です。誰にとっても同じ順番で並ぶ情報ではなく、その人の好みや旅のしかたに応じて旅先を提案できないか。その入口として、MBTIのように若い世代が受け取りやすい診断コンテンツを組み合わせる、という構想でした。会場では試作したアプリを実際に触ってもらい、その場でアンケートを取っています。反応が良かったことが、本格的な開発に進む判断につながりました。
全国約1,000名の調査をもとにする
診断の中身は、調査データから組み立てています。旅行行動や観光心理に関する学術論文を参照して旅行スタイル・旅行動機・観光嗜好を測る設問を設計し、全国の約1,000名を対象にWebアンケート調査を実施しました。集まった回答は、尺度としての信頼性を確認したうえで分析しています(統計的には主に多変量解析の複数の手法を用いています)。分類が偶然の産物でないかを、指標を変えながら確かめる作業を重ねました。
その結果、旅のしかたを5つのものさしで測って6つのタイプに分け、さらに観光の好みを5つのレンズで捉えて、掛け合わせた30の称号にたどり着きました。利用者は14問で6タイプのいずれかになり、観光の好み16問に答えると称号が決まります。称号が決まると合う旅先エリアが提案され、エリアを選ぶと、その中の観光スポット・飲食店・宿まで表示されます。
ツーリズムEXPOジャパン2026での発表

9月24日と25日の業界・プレス日に、東京ビッグサイトで開かれたツーリズムEXPOジャパン2026の東洋大学ブースで、学部3年生4名が代表で発表しました。両日とも満席となり、旅行業や観光地域づくりに携わる方々、一般の来場者から、多くの質問と助言をいただきました。ご来場いただいた皆さまに感謝申し上げます。
研究としての位置づけ
この取り組みは、本研究室の「旅行パーソナリティ分析と診断・推薦エンジン開発」の一部です。旅行者が何に動かされ何を選ぶのかを全国規模の調査から測り、性格・動機・様式・嗜好を層に分けて捉える枠組みをつくる研究で、その成果を実際に動くサービスとして実装し、検証しています。学生の発案を出発点にしながら、設問の設計から調査、分析、分類の妥当性の確認までを学術的作法にのっとって進めている点が特徴です。今後は旅先推薦の精度をさらに検証し、その知見を研究成果としてまとめていきます。